いつもお世話になっているウィークリービズ紙さんに新しく記事が載りましたのでご紹介いたします。いつも素晴らしい記事を書いてくださるジャズピアニスト・作曲家・ライターの宮嶋みぎわさんに感謝です。
なお、来週24日、日曜日、タイムズスクエアでの説明会もまだ参加受付中ですのでぜひご参加ください!

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いつもお世話になっているウィークリービズ紙さんに新しく記事が載りましたのでご紹介いたします。いつも素晴らしい記事を書いてくださるジャズピアニスト・作曲家・ライターの宮嶋みぎわさんに感謝です。
なお、来週24日、日曜日、タイムズスクエアでの説明会もまだ参加受付中ですのでぜひご参加ください!

明けましておめでとうございます。
今年は2つ、新しいことを初めて見ようと思います。
まず1つ目はコラム。ニューヨークでバイオリンを教え始め、今年で11年目になりますが、その経験を通し、色々なことを勉強させていただきました。そこで学んだ知識を生かし、今バイオリンを習っているお子さんのいるご家族を応援し、またこれから習ってみたい、とお考えのご家族のために、知っておくと役に立つ情報を提供したいという想いから、コラムに挑戦することを決めました。こちらのウェブサイトに掲載した折にはまた皆様へご連絡させていただきたいと思います。
2つ目の新しいことは、ミッドタウンでのレッスンを試験的に初めてみる、ということです。日本語のレッスンをご希望のご家族にはミッドタウン近辺に住んでいらっしゃる方が多く、ハーレムは通いにくいと感じられる方もいるかと思います。以前からミッドタウンでレッスンをご希望される生徒さんご家族もいらっしゃったため、月曜日に限り、試してみることにいたしました。場所はタイムズスクエア近く、Michiko Rehearsal Studios 49 West 46th Street(6th & 7th Aveの間)でスタジオをレンタルしてのレッスンとなりますので、その代金がレッスン料に加算されます。30分レッスンですとスタジオ代$10。そして45分、または60分レッスンの場合はスタジオ代$20をレッスン代と別にいただく形となります。少し値段が張ってしまいますが、それでもレッスンに通いやすくなるようであればぜひお問い合わせいただきたいと思います。
新しいサテライト教室を始めるにあたって説明会を開きます。ご興味のある方、ぜひご参加ください。
1月24日(日)午前11:00〜11:45 Michiko Rehearsal Studios 2nd floor, 149 W 46th St, New York, NY 10036
バイオリンを習うことに興味のあるお子さんをおもちのご家族のための説明会。レッスンを受けるにあたって必要になる練習時間、楽器のレンタル・購入や、レッスンにかかる費用などをはじめ、どのようにレッスンを受けるお子さんをサポートしてあげると伸びて行くか、お話します。
また、会場となるタイムズスクエア近くのMichiko Studiosにて月曜日午後に個人レッスンを(試験的に)始めますのでそれについてもお話いたします。
先日12月6日、マンハッタンの会場で今年最後の発表会を無事終えました。今回は10年前からの同僚で親友のシャーリーンの生徒3人も交えての発表会となりました。下は4才から上は16才までの生徒11人が参加し、家族やお友達の前で日頃の練習の成果を発表。
発表会の準備は年齢によって状況が異なり、年齢が若ければ若いほどご両親のほうが出演する本人よりも緊張してアタフタしているものなのですが、今回の生徒達はどうだったでしょう😊?
習い始めて間もない小さな生徒達は立つ姿勢、楽器の構え、弓の持ち方、真っ直ぐに弓を動かし美しい音を出す練習をして来ました。曲は弾かず、開放弦のみでこのような地道な練習を数ヶ月続けるの事は子供にとっては面白くない、時には苦痛になる事もありますが家族の支えもあり、みんな素晴らしい演奏を披露しました。
1年前に初めての発表会を体験した双子ちゃん達は見る見るうちに成長してたくさんの曲を弾けるようになりました。曲が弾けるようになると楽しくて色々試したくなるのですが、しっかり積み重ねた基礎的な姿勢などを崩さぬよう丁寧に練習する事が課題となって来ます。二人とも良い姿勢で美しい演奏をできました。
他から今年新しく入って来た新しい生徒も参加!年長の16才の生徒はリンカーンセンターにある芸術専門の高校、ラガーディアハイスクールへ通っています。
このブログで最後にご紹介するのは当教室を初めてからずっとレッスンに通って来た中井杏樹ちゃん。日本への帰国が決まり、今回がニューヨークで最後の発表会となりました。
杏樹ちゃんはご家族の転勤のため2年半前にニューヨークへ引っ越して来ました。ウェストチェスターで通う小学校でオーケストラの授業があったのをきっかけにバイオリンに興味をもち、当教室へ個人レッスンを受けに来てくれていました。バイオリンを始めたのが小学校3年生と、他と比べると少々遅めだったのですが毎週ご両親と共にマンハッタンまでレッスンに通い、一生懸命練習して短い期間でとっても成長しました。バイオリンの練習は時には辛く、がんばってもがんばっても中々思い通りに上達出来ない事もあり、悔し涙をする事もありましたが粘り強い性格で諦めずに大きな壁をいくつも乗り越えて来ました。先生も彼女が頑張る分、一生懸命に教えられたと思うので日本へ帰ってからもこれまで通り根気づよく続けて行ってほしいと思います。
発表会修了後の記念撮影。みんなホッとした表情ですね!
ブログへの掲載が数週間遅れてしまいましたが、今回は10月14日にスティービー・ワンダーのライブに参加したお仕事の事を書こうと思います。普段はクラシック音楽の仕事が中心の活動ですが、たまにいつもと違った仕事が巡ってくる事があります。約一昨年にニューヨークでスポーツやライブ会場として名門のマディソンスクエアガーデン(東京の会場に例えると武道館ライブ?)にてSongs In The Key Of Lifeツアーを皮切りした際にも参加しました。今回はマンハッタンからハドソン川をわたったニュージャージーのプルーデンシャルセンターでのライブでした。
スティービーのバンドは基本的にずっとツアーで全国を回るのですが、ストリングスは各地域で地元の演奏者を雇用します。どうやってこういう仕事と巡り会えるかというと、とにかく「運」です。色々なミュージシャンとコネクションを持ち、運が良いとこういう面白い仕事があり、ナマでスゴイ有名人をステージを共に出来てラッキー☆
自分は特にミーハーではないと思うのですが、スティービーは音楽家として本当に凄いと思います。素晴らしい歌手なだけではなく、盲目でピアノ、キーボード、ハーモニカ等など様々な楽器を弾き熟し、観客を飽きさせません。演奏はクラシックと違い、ジャズのようにアドリブが入り、同じステージ上に座り、近くでそのエネルギーを感じると興奮します!
ストリングスは全曲演奏する訳ではなく、数曲だけ参加します。スティービーファンの方ならきっとご存知の"Village Ghetto Land"はもちろん、その他"Pastime Paradise", "Isn't She Lovely"等の楽曲で演奏参加しました。
華やかなイメージのスティービーですが、今日のアメリカ国内の公立学校内における乏しい音楽教育にも敏感でこんな事を話されました。ビデオをご覧ください。
要訳するとスティービーが話しているのはこんな内容の事です。
「この国(アメリカ)においてたくさんの政治家が現代の子供達をどうやって助けられるか?と問いかける。答えは簡単。(これまでに削られた)音楽・芸術教育を学校にまた持って来れば良いだけの事だ。音楽教育を学校に取り戻して子供達に自分を表現する道具/方法を与えなければ行けない。」
私はニューヨーク市内の公立小学校でバイオリンを教えているのでこの言葉、本当に感激しました。現在、ニューヨーク市内のたくさんの公立学校にはフルタイムで働く音楽教師がいません。私も一つの学校に週2回教えに行くだけです。しかも、バイオリンの授業は一度に大勢教えられないので各学年から12人しか教えられません。学校にもっと音楽教育にかけられる資金があればきっと全員が参加出来るのでしょうが、そういうお金が各学校に回ってこないのです。カリスマのあるスティービーのようなミュージシャンやアーティストにこのメッセージを広める活動を頑張ってもらって、いつか公立の学校教育に完全な音楽教育の復活がある事を願いつつ、私は私の出来る範囲でコツコツ小さなバイオリニスト達を育んで行きたいと思います。
こんにちは。掲載が少し遅れましたが、いつもお世話になっているWeekly Biz紙にまた記事が載ったのでご紹介いたします。
先生の福田千尋さんの指導受ける5歳の双子の姉妹。同教室でレッスンを受けて1年となる
リンカーンセンターの人気イベント「Mostly Mozart」やメトロポリタン・オペラ、シティ・バレエのオーケストラなどでビオラ奏者として活躍する福田千尋さんの主宰する、子供向けの「福田千尋バイオリン教室」。秋から新しく開校するバイオリン塾に向け、19日に説明会が行われる。
◇ ◇ ◇
福田千尋さん
福田さんのバイオリン教育法のベースとなるのは、東京芸術大学、ジュリアード音楽院を卒業後に修業を積んだ、ハーレムにあるコミュニティー音楽教室「Opus 118 Harlem School of Music」だ。ここで師事を受けたロベルタ・ガスパーリ先生は、米映画「ミュージック・オブ・ハート」の主人公モデルとなった人物でもある。ここでの体験や、地元の公立小学校でも数多くの子供たちにバイオリンを教え、さまざまな環境出身の子供を理解している。
同教室でレッスンを受けて1年となる5歳の双子の姉妹の母親、和子さん(仮名)は、人生を豊かにする「音楽」を自分の娘たちにプレゼントしたいという思いから、同教室に通わせている。小さな子供にとって、バイオリンを上手に弾けるようになるには忍耐が必要となるが、双子となれば一人の行動でもう一人の集中が切れるため、続けるのはさらに大変だ。しかし「福田先生は2人に合ったペースやタイミングを理解して進めてくれる」という。1年間かけて、2人が刺激し合いつつ根気よく基礎を身に付けた後、今度はそれぞれが別々の曲を弾くという課題が与えられた。「(双子は)いつもユニットで見られているため、一人一人に違う課題を与えられたことにすごく喜んでいます」という。目に見えないことのために練習する意味を考え、音楽を好きになり、楽しむようになるわが子の姿を見るのがうれしいと語る。
マンハッタンの教室で19日に「バイオリン塾説明会」を行う。説明会では教室全般について、レッスンを受けるにあたり知っておくと便利な情報、秋のバイオリン塾について話す。個別の相談も可。〈要事前予約〉
【日時】9月19日(土)午後4時
【場所】171 Morningside Ave(bet 126 & 127 St)
【最寄り駅】地下鉄A、B、C、D各線の125 St駅
【会費】一家族10ドル
【予約・問い合わせ】917-319-2178、info@chihirofukuda.com
【詳細】www.chihirofukuda.com
(ニューヨーク・ビズ 2015年9月19日号掲載)
あっという間に夏休みも終わり、9月に入ってしまいましたね。ニューヨークはまだ暑い日が続きますが皆様どうおすごしでしょうか?
さて、アメリカでは日本と違い、9月が新しい年度の始まりです。日本の春の桜と共に新しい年を始めるのが何だか懐かしいですが、永い夏休みしっかり遊んで休んで、9月は何となく勉強や仕事に戻る元気がわいてくるような気もします。新学期は新しい習い事を始めるにも良いきっかけかも知れません。そこで当バイオリン教室では5才から7才までのバイオリンを習った事のないお子様対象にバイオリングループレッスンを行います。
『秋のバイオリン塾』と称して10月1日から12月19日までの約3ヶ月にわたって週2回、まとめの発表会を含め、全20回レッスンのコース。バイオリンを試してみたいけれど、子供が好きかどうかわからない。親自身が弾けないので全く未知の世界でどこから手を付けたら良いのかわからない。等などバイオリンは敷居が高いイメージでなかなか踏み込めない方も多いかと思います。バイオリン塾ではこの敷居を取り払い、気軽にお子様がバイオリンを試せる最適の機会となるでしょう。
レッスンは少人数ですがグループなので1人で受ける個人レッスンに比べ、お子さん達がお互い刺激し合い、励まし合い、バランスの良い環境でバイオリンを習えます。お母さん、またはお父さんもレッスンを見学し、一緒に学びますので同じ立場の親同士もお互い励まし合い、コミュニティーが出来あがります。
バイオリンは高価で手が届かないというイメージもあるかと思いますが、塾参加中のお子様には教室でバイオリンを用意しますので購入したり他でレンタルする必要はありません。手ぶらでレッスンに通えます。レッスン料は20回+発表会費+バイオリンレンタル費、全て込みで$500。ニューヨークで普通にレッスンを受けた場合の費用は次の通り。レッスン代1回約$45、発表会費約$50、バイオリンレンタルひと月約$40。同じ数のレッスンを受けると全てにかかる費用は倍増です。是非この機会を利用してバイオリンに挑戦してみてはいかがでしょうか?
バイオリンレッスン、バイオリン塾に関して色々なご質問があるかと思いますので説明会を開きます。気軽にご参加ください。
9月19日 土曜日 午後4:00〜5:00
場所:教室171Morningside Ave. #4A (126と127丁目の間)最寄り駅ABCDライン 125th St.
説明会では教室全般、レッスンを受けるに当たって知っておくと便利な情報、そして秋のバイオリン塾についてお話をします。
個別の相談にも応じます。
要事前予約 info@chihirofukuda.com 又は 917-319-2178
会費:一家族$10
8月14日のキャンプ最終コンサート
マンハッタンからハドソン川を渡り、車でちょっと走ったところにあるEnglewoodで毎年8月に行われるバイオリンキャンプの最終コンサートへ昨日、生徒達を応援しに行って参りました。
Elizabeth Morrow School、略してEMSと呼ばれるこの学校は普段は私立の小中学校なのですが、夏のこの1週間だけはニュージャージー州やニューヨーク、コネチカット等から400人のバイオリン、ビオラ、チェロ、そしてハープの生徒達が集まって音楽キャンプが行われます。主催者、アメリア・ゴールド師はジュリアード卒の経歴をもち、自身の4人の子供達もこのキャンプに参加しており、エネルギッシュに400人の巨大オーケストラをリードします。彼女の常にポジティブな姿勢とパッションあふれる教えに生徒達もみんな一つになって素敵な1週間をすごし、一番下は5才から、上は高校生がカウンセラーとして小さい子達を手伝いながらコンサートで美しいハーモニーを奏でました。
今年で20周年のこのキャンプに当バイオリン教室からは3人の生徒が参加し、Opus 118 Harlem School of Musicで教える生徒も10人近く参加。夏休み中、練習が途絶えがちになる生徒達にとってこのキャンプはモチベーションを上げる最高の機会です。参加するためには春にオーディションを受け、合格すると初夏に準備して行かなければならない曲の楽譜が送られて来ます。年齢やレベル別に違うグループに選別されますが、今までやって来た事よりも難しい曲が送られてくるので生徒達はキャンプまでしっかり練習しないと準備が間に合いません。さらに、キャンプ事務所からは「準備が出来ていない生徒はグループのレベルを下げるか、キャンプから帰される事もあります。」という忠告メールも来るのでダラダラ練習をさぼっていた生徒はそれから突然練習をしだしたり(笑)。。。
みんなそれぞれに努力して難しい曲もしっかり弾けるようになり、楽しく1週間を過ごしたようです。このキャンプに参加する生徒達はみんな姿勢、音程など基礎的な土台がしっかりしており、非常にレベルの高い合奏が行われます。Mostly Mozart Orchestraの同僚も4人、自身の子供達を参加せており、プロの演奏家も信頼の置ける最高の音楽キャンプなのです。終演後にアメリア先生に挨拶に行くと、私の生徒達を褒められ、来年はキャンプの先生として参加してほしいと言われました。アメリア先生に褒められるのはとっても光栄です。参加出来るかどうかまだわかりませんが、この素敵な学校の仲間入り出来ればしたいと思います。
コンサート修了後は学校のすぐ外で色とりどりのカップケーキが振る舞われ、子供達は応援しに来た家族と楽しく過ごしました。
バイオリンの練習は1日さぼると2日分の遅れが出る、と言います。たまには息抜きも必要ですが、このキャンプでバイオリンの楽しさを再発見した生徒達、練習は休み過ぎないようこれからも頑張って行ってほしいと思います!
こんにちは!
今年のニューヨークの夏は涼しかった昨年と比べ、蒸し暑い日が少々ありますが夏らしくて何だかいいですね。私は7月前半はニューヨーク州北部のサラトガスプリングスで2週間シティバレエのオーケストラと演奏しておりました。たまに静かな環境で過ごすのはマンハッタンの忙しい生活から少し離れてゆっくり出来るので良いものです。でも、私はやはり街が大好きなので1週間を過ぎた頃からニューヨークシティが恋しくなってしまいました。
先週からはリンカーンセンターの夏の恒例イベント、Mostly Mozart Festivalのオーケストラリハーサルが始まり、演奏活動に精を出している今日この頃です。8月22日まで毎週、火、水、金、土曜日と週4日コンサートが開催されていますので皆様も是非足をお運びください。
さて、いつもお世話になっていますWeekly Biz紙さんにインタービュー記事が載りましたのでお知らせします。今年秋のバイオリン塾の情報も兼ねて掲載されておりますのでご覧ください。
グループレッスン風景
〈インタビュー〉ビオラ奏者、バイオリン教師 福田千尋さん
「ニューヨークで子育て中の家族のための日本語バイオリン教室」というキャッチフレーズでマンハッタンでバイオリン教室を主宰している福田千尋さん。ビオラ奏者としてリンカーンセンターの人気イベント「Mostly Mozart」やメトロポリタン・オペラ、シティ・バレエのオーケストラなどで演奏する傍ら、子供の人生を豊かにする音楽教育を、という強い思いを胸にバイオリン教室を続けている。
バイオリンは簡単に演奏できる楽器ではない。足の開き具合、手の位置、弓の角度…。細かく配慮しなければ良い音が出ない。小さな子供にとっては、それら一つを気に掛けるだけでも大変なことだが、だからこそ福田さんは姿勢、音程、音質(美しい音で弾くこと)などの基礎を丁寧に教えながら、1年に2〜3曲ほどのペースで焦らず教えていく。
「新しいことをどんどんやりたい小さい子にとっては、これは難しいことです。でも、じっくりやっていくうちに子供さんたち自身がちゃんと自分で分かってくるようになるのです」。集中力がアップし、何を間違えたのかが自分で分かるような観察力が身に付き、難しい課題にもコツコツ諦めず挑戦していける粘り強さが出てくる。「それが成長のコアになっていくのです。音楽以外のさまざまな面で子供たちの人生を助けていく宝になるはず」。長い目で見て人生の役に立つことを教えたい。だから子供にバイオリンを教えるのだと福田さんは語る。
子供たちが挑戦するきっかけになればと「バイオリン塾」を毎年、秋に開講している。子供たち同士で刺激しあって伸びていくグループレッスンは、初心者に特にオススメ。福田さんを通じて人生が豊かになる子供たちが今年も増えていきそうだ。
【期間】10月1日〜12月までの約3カ月
【レッスン日】木曜午後3時半〜、土曜午前11時〜の週2回
【時間】1レッスン:45分
【対象】5〜7歳まで
【形態】2人〜6人のグループレッスン
【レベル】バイオリンを初めて習う子供向け。バイオリンの基礎を習得するレッスン
【受講料】500ドル(計20回のレッスン代・まとめの発表会参加料金・バイオリンレンタル代金を全て含む)
【申し込み締め切り】9月26日
(定員に達し次第受け付け終了)
【会場】福田千尋バイオリン教室(下記の住所)
情報
【Eメール】info@chihirofukuda.com
【電話】917-319-2178
【ウェブ】www.chihirofukuda.com/
【住所】127th and Morningside Ave, NYC
(地下鉄A、B、C、D線の125丁目駅=急行停車=より徒歩1分)
(「WEEKLY Biz」(ニューヨーク)2015年7月25日号掲載)
先日6月21日、父の日に夏の発表会を行いました。場所はマンハッタンから北へ約1時間の所にあるOscawana Lake(オサワナ湖)の別荘。日頃、一生懸命練習して来た成果をみんな存分に発揮しました。今回は3才の初心者から大学生の生徒まで幅の広い演奏が披露されました。
最初に演奏したのはバイオリンを初めてからまだ約6週間の3才、アインちゃん。『バイオリンの構え』を披露。音を奏でる演奏はしていないものの、3才児にとっては楽器を正しく構えるだけでも大変な集中力が必要です。上手に「演技」を終え、ご家族も初めての発表会に大感激でした!
一つ年上の4才の双子ちゃん達は昨年秋からバイオリンレッスンに通い出して約10ヶ月。お父さん、お母さんと練習を毎日頑張り、大きな成長を遂げました。今回で発表会は2回目。『キラキラ星』、"French Folk Song", "German Dance" の3曲を披露。とっても上手に演奏しました。姿勢もバッチリです。
秋から中学生になる杏樹ちゃん。今年は地元の小学校のオーケストラでコンサートマスターを務め、その演奏会ではソロを弾く等大役を果たしてきました。たった2年前にバイオリンを始めたとは思えないくらい進歩しました。毎日欠かさず練習を重ねている成果ですね!今回の発表会では"Gavotte from Migonon", "Witches' Dance" の2曲を披露。演奏が終わるとホッとしたようで大きな笑顔を見せてくれました。
最後に閉めの演奏をしてくれたのは大学生の森田彩葉さん。彩葉さんは今年一年間、日本から交換留学生としてニューヨーク大学へ語学留学で来ていました。音楽専攻ではないものの、小さい頃から習っていたバイオリンが大好きで大学生になった今でも勉強を続けています。昨年8月にニューヨークへ来てから当教室へ通っていました。ベリオのコンチェルト第1楽章を見事に演奏し、ニューヨーク生活の終わりに終止符。日本へ帰国してからは以前から団員として活動している大阪のユースオーケストラへ復帰し、演奏を続けて行くそうです。教室は彩葉さんがいなくなると寂しいですが、またニューヨークへ遊びに来た際には立ち寄ってほしいと思います。
演奏修了後はバーベキューパーティー、そして湖で船遊び等をして大人から子供まで楽しく過ごしました。夏休みは一時帰国したり、旅行などで練習が途絶えがちになってしまいますが、今まで学んだ事を忘れないよう、適度に練習を続けながら楽しく過ごしてほしいと思います。
福田はNew York City Ballet, Mostly Mozart Festival Orchestra等の演奏活動(スケジュールはコチラ)で忙しくなりますがニューヨークで夏を過ごす生徒さんには是非演奏会に足をはこんでいただきたいと思います。
秋には新しい生徒を迎え、秋のバイオリン塾を開催します。次回、12月19日の発表会では今回のメンバーに加え、新顔を見られる事でしょう。現在の生徒達のさらなる成長に加えてどんなお顔が見られるか楽しみですね。
皆さん、良い夏をお過ごしください!
ウェブサイトを新しくしました。もう少し見やすく、以前よりシンプルにしてみました。そしてこれからはウェブサイトを通してレッスン料のお支払いも簡単にできるようになります。
現在の生徒さんの発表会が今度の週末、6月21日(父の日)に予定されており、生徒達は一生懸命練習を重ねて準備をして来ています。改めてステージでみんなの成長を見られるのが楽しみですね。
秋には去年の夏に続いてまた初心者のお子様のためのバイオリン塾を開催予定。詳しくはコチラ。この塾はグループレッスンでのバイオリンお試し期間のようなものなのでこの機会を活用して新しい生徒さんが入ってくる事を楽しみしています。
ブログが今年はあまりの忙しさに途絶えてしまっていましたが、これからまた盛り上げて行きたいと思っております。今後ともどうぞ宜しくお願いします。
福田千尋
(上の写真は2月8日、カーネギーホール、リハーサル休憩時の風景)
ブログ更新が久しぶりになってしまいました。
秋からハーレムのOpus 118での教える仕事と、演奏活動の両立でなかなかブログにたどり着く事が出来ませんでした。音楽家として生活して行く事はとても大変な事なので仕事がたくさん頂けるのは本当にありがたいのですが、30代半ばになるとさすがに適度に休みを取って調整しながら行かないと体も心もついて行けなくなるんだな、と感じているこの頃です。
さて、福田千尋バイオリン教室では日本へ帰国してしまった生徒さんや、新しく入って来た生徒さんがいて、少々顔ぶれの変化はありましたが、みなさん日頃の練習を一生懸命やっていてどんどん成長していて先生はとっても嬉しいです。
私の方は先日、久々にカーネギーホールで演奏して来ました。カーネギーというと音楽の大御所ですが、意外とニューヨークに住んでいる音楽家にはたまに演奏機会が巡ってくる場所なのです。例えばジュリアード音楽院に通っていれば1年に最低一度はジュリアードオーケストラの演奏会がカーネギーで開かれます。私もカーネギーデビューはジュリアード学生時代に体験させていただきました。学生修了後も数回の演奏機会があり、何度経験しても大変嬉しい事です。今回は約2年ぶりの機会でした。
いつもエキストラで演奏させていただいているメトロポリタンオペラ・オーケストラのシンフォニーコンサート。ベートーベン、シューマン、カーター、ドヴォルザーク、シュトラウス、と大変濃い演目でしたが、Metのような素晴らしいオーケストラと演奏出来る事はとっても幸運に感じます。これまでに国内外の色々なオーケストラでお仕事をさせていただきましたが、Metは週6日間、7回オペラを演奏している楽団です。オペラを演奏するという事は交響曲を演奏するよりも余程フレキシビリティー、そして集中力を要する仕事だと感じます。そういう仕事をほとんど毎日やっている人たちがシンフォニーを演奏すると非常にお互いを聞く耳、そして協調性が育っていてスっとうまく行くのです。
オーケストラ奏者の視点からお話をさせていただくとオペラを演奏するという事は少し子供を育てたり、子供を教えたりするのと似ています。シンフォニーを演奏する場合はオーケストラ奏者同士の間だけでバランスよくアンサンブル出来ていれば良いのですが、オペラは歌がそこへ参入して来ます。オペラ歌手の方は個性あふれる人材が多く、人それぞれ同じアリアを歌わせてもテンポ、音の延ばし方など様々で伴奏側がよ〜く聞いてあげて臨機応変に対応しなければいけません。また、同じ演目を10回くらい繰り返しますから同じ歌手でも日によって少し違った歌い方をしたり、日によって違う歌手が出演したり、、、、。だからオーケストラはよ〜く指揮者を見て、しっかり歌を聴いていなければバラバラになってしまう。さらにこれがたいてい一公演、3時間半から4時間という永さ。子供相手に仕事をし始めてわかった事ですが、小さな子供は日によって様子が非常に違います。集中力の高い日、ちょっと疲れている日、バイオリンなんで辞めてしまい日、やっぱりバイオリンが楽しい日、、、、、。今日は新しい曲を教えよう!...なんて思っていてもそう上手く予定通りには行かなかったり。
そんな子供のお天気にうまく調整して行くのが小さな子供を教えるバイオリンの先生のお仕事の一番大事な部分。こちらがどんなに疲れていてもそんな事は子供には関係ありません。
私はMetではエキストラとしてお仕事しているので必ず毎週弾いている訳ではありませんが、フルタイムでやっていると結構大変な仕事なのです。こういう演奏家の団体がシンフォニーを演奏するというのはとっても豪華な事ですね。
数年前にビオラを背中にしょってニューヨーク市内の地下鉄に乗っていた時、見知らぬ観光客のような伯父さんから声をかけられた事がありました。
“How do you get to Carnegie Hall?”
「カーネギーホールへの行き順は?」
一瞬、「えーっと、次で地下鉄を乗り換えて、、、」と言いそうになりましたがこの伯父さんは冗談を言ってるんだなと気付き、
“Practice, practice, practice!”
「練習、練習、練習!」
と返答し和やかな会話へ流れ込んだ事があります。(これはアメリカではよく聞かれるジョークなのですが、知らないと上手に返せないかも知れませんね。)
実際、カーネギーホールで演奏する機会が巡ってくる人はたくさん練習しています。当教室の生徒達もPractice, practice, practice!と練習を重ねて上達して行くのを見ているだけでとっても嬉しいですが、いつかカーネギーで演奏する機会が出来たりなんかしたらすごく楽しいでしょう。これからもコツコツ練習を積み重ねて頑張ってほしいと思います。
(上の写真は2月8日、カーネギーホール、リハーサル休憩時の風景)
7月29日から3週間にわたって行った初心者のお子さんのための夏のバイオリン塾が本日まとめの発表会で終了しました。今年の受講生は4才の小柳ゆうなちゃん(写真手前左)と、同じく4才の新谷かのんちゃん(写真手前右)の二人。
3週間の間、週4日、一生懸命、発表会に向けて練習してきました。4才というのはまだ微妙な年頃で、お子さんによって成長の差がとても大きい時期です。赤ちゃんと違って言葉でコミュニケーションはとれるけれども、まだ小学生と比べると精神的、体力的に未熟な年齢です。今回受講した二人はとってもバイオリンに興味があり、積極的に練習に取り組んでいました。ゆうなちゃんは日を重ねるごとに真剣味を増し、「帰って練習する!」とレッスン終了後にコメントする等、大きな成長を遂げました。お父さん、お母さんも協力してレッスン中にビデオを撮ったり、レッスン内容をメモに取るなどして素晴らしいサポートを受けた夏の塾でした。
SOHOにあるReplay Music Studiosで本日行われた『まとめの発表会』ではゆうなちゃんが「バイオリンの構え」を披露し、続いてかのんちゃんが「E線のキラキラ星」を演奏。また、先輩のお兄さんお姉さんの生徒達も駆けつけ、乾めいちゃん(7才)が「A Major Scale」を、日高かい君(4才)が「I like chocolate ice cream」、そして日高れい君(6才)が「ジャーマンダンス」を演奏してくれました。
年上の生徒達の演奏姿を見て、夏の塾の二人には新たな刺激になった事と思います。演奏終了後はカップケーキを食べてみんなで楽しく団らん。
帰り際にかのんちゃんは塾が終了したのでレンタルバイオリンを返さないと行けないと思ったのか、「もっとバイオリンやりたい!」とコメント。もちろんバイオリンは持って帰っていただきました。このやる気が素晴らしいですね。
こうして当教室は開校2年目に突入し、だんだん生徒が増えて盛り上がって来ました!9月から新学期が始まり、みんな学校の勉強とも両立して行かなければいけませんが、頑張ってほしいと思います。
6月末から2週間ほどバケーションでメキシコへ行って参りました。もともとヨガが好きな私は2年ほど前からメキシコ南部、太平洋沿いにある、トロンコーネス村という人口600人の小さな村のヨガリゾートを見つけて度々そこへ行くようになりました。メキシコはアメリカから近い事と、物価が大変安いのでハワイ等に行くのと比べて半分くらいのお値段で色々な事が楽しめるので音楽家のお財布に優しいバケーション地なのです。
こちらへ遊びに行くのはもう、4回目だったので地元のアメリカ人とも知り合いで行くと久しぶりに会う人たちと楽しく過ごします。今回はこの一年間、生徒を教える事でとても忙しくてヴィオラの練習不足だったので一人合宿のような感覚で楽器持参でトロンコーネス入りしました。現地入りして久しぶりに会う地元友人達に演奏してくれと頼まれ、軽い気持ちで承諾したのですが、気付いたら話がドンドン進み、地元小学校のためのベネフィットコンサートの開催という何だかバケーションのつもりがとんでもない大騒ぎになってしまいました。
地元小学校は蒸し暑い中、冷房はもちろんの事、扇風機もなく、みんな元気に勉強しています。でも、資金がなくて壁のペンキはボロボロ、トイレも壊れかけ、鉛筆やクレヨン等も買えない状況でした。地元出身で英語も堪能なレストランオーナーのイザベルが町のレストランやお店へ足を運び、コンサートの宣伝活動を行い募金を呼びかけ、当日は約30人ほどのお客様が会場に集まりました。集まったのは地元に住むアメリカ人やバックパック旅行中の若者など。
ヴィオラソロのリサイタルでベネフィットコンサートは以前、他の都市で演奏させていただいた事がありますが、独りで長時間演奏会のエネルギーを出し続けるのはとても大変なのです。特に私は最近はオーケストラでの演奏ばかりしており、ソロとなると慣れていないので心の準備と毎日の練習の中で集中力の訓練を意識して行います。
本当にバケーションどころではありません!(笑)
プログラムはバッハの無伴奏チェロ組曲第1番、ストラヴィンスキーの「エレジー」、そしてバッハ、バイオリンのための無伴奏パルティータより「シャコンヌ」。
最終的に米ドル約$1300が集まりコンサートは大成功!
この地元にとって$1300とはものすごい大金で、(もちろん私にとっても大金ですが、違うレベルの大金です。)
コンサートの翌日、取りあえずまず購入した扇風機5台を持って小学校へ出張演奏に行きました。
メキシコのこんな田舎ではクラシック音楽など別世界のものなのでしょう。40人ほどの子供達は興味津々で私のバッハの演奏に聞き入っていました。
(残りの資金は壁を塗るためのペンキ、鉛筆、クレヨン、ノート等購入に使われる予定。)
完全に仕事を忘れてリラックスするつもりが、結構ハードなボランティア演奏をしてしまい、想像していたバケーションにはなりませんしたが、有意義な活動をする事ができ、すてきな2週間を過ごす事が出来ました。この演奏会をきっかけにたくさんの人と新たに知り合い、つながりが増え、またベネフィットコンサートを兼ねたバケーションをトロンコーネス村でしたいと思います。
プロの音楽家として生活するのはとても大変なことです。余程の覚悟がない限り、音楽だけで食べて行くのは苦しいことなので、自分の教えている生徒には正直を言わせていただくと、音楽大学には進んでほしくないと思っています。でも、自分の手で音楽を奏でられるという事はお金や財産とは比較できない価値があります。例え職や全ての財産を失ったとしても音楽は失われないのです。そして時には人を助ける道具にもなります。そういう意味で私は音楽家になった事をとても幸せに感じます。
自分の生徒達にもそういう想いを伝えて行ければ、と感じる今日この頃です。 子供にとってそういう事は分かりにくいですし、毎日の練習はキツいと感じるでしょうからその辺が難しいのですが・・・・。
本日、天候にも恵まれてセントラルパークでピクニック発表会を無事終えました。
一番年少さんのカイ君(4才)の披露した『バイオリンの構え』から始まり、姉妹の二重奏の演奏、そして最後は年長さんの杏樹ちゃん(10才)のメヌエットなど合わせて6人の生徒が日頃の練習の成果を発表しました。バイオリンは地道な努力の必要な楽器ですが、前回12月に行った発表会と比べると6ヶ月の成長はみんなとても大きかったと思います。
演奏前のウォーミングアップ。ちょっと緊張した表情をしています。
姉妹で二重奏をしたのは佐和香ちゃん(7才)と佑華ちゃん(6才)。
二人で”Perpetual Motion”のメロディーとハーモニーパートに分かれて演奏。姉妹、兄弟、又は親子で一緒に弾けると楽しいですね。アンサンブルをする事によって協調性も育みます。この姉妹は今月いっぱいで日本へ帰国してしまうのが先生としてはとっても残念ですが、日本でもずっと頑張ってやって行ってほしいと思います。バイオリンを始めた事がニューヨークでの良い思い出になった事と思います。
演奏終了後は近所の和食レストラン、一会さんからの出前のお寿司や揚げ物等を食し、食べ終わるとみんな元気に走って遊びに夢中で楽しい午後となりました。緑の中で音楽をやってピクニックもとっても気持ちが良かったです。
夏休みになるとバケーションや、日本への一時帰国などで練習が途絶えがちになりますが、みんななるべく練習を怠らないよう頑張って欲しいと思います。
この先の成長をまた楽しみにしています!
やっと今年の永い永〜い冬が終わり、春の花粉症の季節も去り、福田の大好きな夏がやってきました!ニューヨークの夏はジョーンズビーチへ海水浴に行ったり、愛犬の三太(さんた)を連れて近所の公園の木陰でぼーっとしたり、夕方のハッピーアワーで近所のビアガーデンで冷たいビールを飲んだり、、、、屋外で楽しめる事がたくさんあります。今年の夏のそんなわけでセントラルパークでの”ピクニック発表会”を予定しています。天気さえ良ければ木陰の芝生でピクニックして生徒達の日頃の練習の成果を発表する機会という発表会です。そちらの報告は後日このブログで掲載させていただこうと思っております。
5月から新しく親子の生徒さんが教室に仲間入りしました。お母さんの篠田かなさんとお嬢さんのめいちゃん。二人とも毎週レッスンのビデオ等を使って復習、練習をして順調に上達しています。
以前ここのブログでご紹介した鈴木慎一さんの本『愛に生きる』の中で鈴木先生は「子は親を見て育つ」、という事を書いておられます。例えばお母さんが日本語をしゃべっていたら子供は当然日本語を話すようになります。例え地球の裏側から日本人ではない赤ちゃんを連れて来たとしても日本語の環境に育てばその赤ちゃんは必ず日本語を話して育つのです。お母さんがバイオリンを毎日練習している姿を見れば子供は自然とその真似をしてバイオリンの練習をするようになるし、お母さんが日本語を話せばそれを真似して日本語を話す。『子供は環境の子』なので上手に周りの大人が環境づくりをしてあげる事が大切です。
鈴木メソードの教室に行くと、子供にバイオリンを習わせる事を目的で行ってもまず最初にお母さん、またはお父さんがレッスンを受けてキラキラ星を弾けるようにならないと子供のレッスンは受けさせてくれません。当教室ではそのような決まりはありませんが、篠田さん親子はたまたまお母さんのかなさんがバイオリンを習う事に興味があったのでお嬢さんと一緒にレッスンに来ています。バイオリンをしっかり構え、弓の持ち方も正しく、無理のない姿勢で奇麗な音を出せるようになりました。母子ともに毎日練習を続け、いつか親子で二重奏できると楽しいと思います。将来が楽しみですね!
今日は当教室で一番年少さんのかい君をご紹介したいと思います。
かい君はまだ3才。ロングアイランドの遠い所から毎週2回、お兄ちゃんのれい君と一緒にレッスンに通っています。3才という年齢は子供によって発育の個人差が激しい年頃なので楽器を始めるのに相応しい時期かどうかは見極めが必要です。かい君の場合すでにお兄ちゃんがレッスンを受けており、バイオリンの環境で育っている事、そして本人が強い意志を持って色々な行動を出来るという性格のお子さんなので数ヶ月前からレッスンを始めました。
写真の中でかい君はバイオリンを肩に乗せ、あごで挟み、手を離してじっと持つ訓練をしています。丸いコインを乗せているのは動かないでジッとするのに、かい君が視点の的に使うため。この姿勢で私が100まで数え、視点を動かさず、コインもバイオリンから落とさず成功するとこのチョコレートコインをご褒美に持って帰れるという仕組みです。3才児にバイオリンを構えさせ、数秒以上ジッとして視点も動かさずに集中するという事は大仕事です。かい君は数ヶ月でずいぶん進歩しました。目、体、心を静かにしてしっかり集中しています。今ではバイオリンの構えもプロ顔負け?です。(笑)
バイオリンがしっかり構えられるようになれば次は弓をもつ練習をします。
この写真では弓の手を丁寧に準備して下腹部でまっすぐに持ち、動かさずにジッと落ち着いて持つ訓練をしています。かい君の目も真剣です。子供にとって指先に力を入れず、リラックスさせて静かにジッと持っているのはバイオリンを構えるよりもっと大変な事です。ここでもコインを弓に乗せてフォーカスポイントに使います。こちらもかい君、しっかりマスターしました。これは3才児にとっては大達成。がんばったね!
バイオリンを習うには姿勢が基本中の基本。このように楽器で音を出さず、地味な『集中力を高める練習』は楽器をきちんと構えられるようになる為に必要不可欠です。よく生徒さんやそのご家族に説明するのは「ピアノには足があって楽器本体が既に弾かれる姿勢に固定されています。だから鍵盤を押せば奇麗な音が必ず出る。でもバイオリンには足がついていません。正しく構え、正しい姿勢で弾かなければ奇麗な音はでないのです。」
自分の体と楽器が正しく合体して初めて美しい音が出せるようになります。
この土台がしっかり築かれるかどうかで先の進歩の速さが大きく違ってきます。もし、エンパイアステートビルが砂浜に建てられたらあんなに空高く安定して建っていられるでしょうか?もちろん沈んでしまうか、倒れてしまうでしょう。時間をかけて正しく強い土台を準備してから空高く積み上げられたビルだから真っ直ぐ建っていられるのです。
かい君も少しずつ奇麗な音で弾けるようになってきました。地味な練習と辛抱強さの必要なバイオリンですが、この先の成長が楽しみです。
大変遅れましたが、あけましておめでとうございます。
年末年始、福田はアメリカ東西海岸の間の移動と演奏活動に明け暮れ、当ウェブサイトで12月の発表会のご報告が遅れてしまいましたが、地元情報誌ニューヨークBizさんに掲載された記事をアップしました。
12月8日に無事、7人の生徒さん達が発表会を終えました。この秋新しく6人の生徒が加わり、教室は徐々に活気付いてきました。こちらのブログでおなじみの佐和香ちゃんはグングン成長して鈴木教本の曲をいくつも習得しました。遠くはウェストチェスター、そしてロングアイランドから通っている生徒たち、そして6才の三つ子ちゃんたち。みんな熱心に練習してレッスンに通い続けているのでこの先の成長がとっても楽しみです。
最近新しく教室のメンバーに加わったのは佐和香ちゃんの妹の佑華(ゆか)ちゃん(6才)。佑華ちゃんはずっとお姉ちゃんのレッスンについて来て、バイオリンを習うのが待てないくらい楽しみにしていました。いつも興味深くレッスンを見ていたので基礎的な事は私が説明せずも、最初から全部わかっているところが関心させられます。ご両親の意向で佑華ちゃんのレッスンを始めるのは6才になってから、ということにしていたようで『バイオリンをやりたい!』という気持ちも待っている間に強まっていたようです。これはなかなかうまくやったな!とご両親にもなにげに関心しております。そんな佑華ちゃんの姿を見て、以前読んだ本を思い出しました。
鈴木教本の著者、鈴木慎一さんの有名な本があります。
『愛に生きる―才能は生まれつきではない』(講談社現代新書、1966年)
この本の中で鈴木先生は子供の才能は生まれつきではなく、育つ環境に育まれるものだ、という事をおっしゃています。例えば医者の子供が成長して医者になる事が多いのは、その仕事をしている親の背中を見て育っているからだ、という事なのです。音楽家の子供が成長して音楽家になる人が多いのもやはり、日頃から家で親が一生懸命練習して、勉強している姿を見ており、子供は自然とその真似をするようになるのです。
個人的には自分の教えた生徒が音楽家になる、ならないは私にとって大事な事ではありません。しかし、生徒達が一つの事を地道に一生懸命やって目標を達成するという事をバイオリンを通して学んでくれるといいな、と思っています。
機会があれば皆様も読んでみてください。
先日、福田千尋バイオリン教室の初めての発表会を終了しました。夏のバイオリン塾を受講した佐和香ちゃんにとっても初めての発表会。本人は多少緊張していたようですが、これまでの練習の成果を存分に発揮でき、大変よくできました。写真を見るとよくわかりますが、バイオリンを構える姿勢、そして弓を持つ手がしっかりしています。これがバイオリン演奏の土台です。この姿勢を保って開放弦でキラキラ星を弾けるようになると次のステップへ進みます。
次のステップとは、左手の指で音程を構える事です。これもまた姿勢が大事なので大きなステップ!佐和香ちゃんは夏の塾を終了し、これからは週1回の個人レッスンを続ける事になりました。レッスンは週1回でも家での練習は毎日やらなければ上達しません。これからの課題は家での自己練習の習慣をうまく確立できるか、というところです。
これからの成長が楽しみです。
さて、もうすぐ2013年の夏のバイオリン塾が終了します。
今回受講した佐和香ちゃん(7才)。15回のレッスンで大きな成長を見せてくれました。
肩とあごでしっかりバイオリンを支え、弓を持つ手も完璧です。今日の午後の発表会でもうまく行くでしょうか?佐和香ちゃんにとっては初めてのバイオリンの発表会です。
生徒の初めての発表会は実は先生にとっても楽しみな反面、少し緊張します。
しっかり教えてきたつもりでも本番に強い子、人前に出るのが苦手な子、その場になって「弾きたくな〜い!!!」と泣き叫ぶ子等、様々なのでどうなるか予想しにくいものなのです。佐和香ちゃんはどうなるかな?本人は楽しみにしているようなのできっとうまく行くでしょう。
今回の発表会では他に4人の、佐和香ちゃんにとってはバイオリンの先輩たちが演奏します。みんな一生懸命練習してきた事を存分に発揮できる事を先生は期待しています。
発表会での演奏結果がどうであれ、人前に出て日頃の練習の成果を発表するのは子供たちにとってとても良い経験です。少し緊張してちょっとしたミスをしてしまったとしても、完璧に弾けたとしても、何かをやり遂げたという事が次への自信へつながります。自信のついた生徒の顔を見ると、先生もまたがんばろう!と次へのエネルギーをもらうのです。